「え、お前若白髪あるじゃん!」いきなり言われたのは確か小学校3年生のころだったと記憶している。この年の子供にとって若白髪は彼らの好奇心の対象だった。「若白髪が生えてると将来禿げないらしいよ!」、「若白髪が生えてると将来お金持ちになれるんだって!」どこで見聞きしたのかわからない情報を次々と僕に投げかけてくる。

艶黒美人

若白髪が生えていない彼らからすれば僕の若白髪は羨望の対象なのかもしれないが、毎日こんな風に言われる僕からすればストレスでしかない。自分の気にしている容姿について毎日言及されているのだから。

僕の若白髪は一年ごとに増えていった。高校生になるころには少し遠くからみても、髪の毛の一部が白くなっているのがわかるくらいだ。あまり気の利かない人からは初めて会ったときに必ず若白髪について言われる。ストレスでしかない。この気持ちは僕と同じく若白髪の生えている人間にしかわからないだろう。少し言われるだけでも結構嫌な気分になってしまう。

大学生になったら白髪染めで一時的に隠すことはできたが、若白髪がなくなるわけではない。ほかの人は使わないであろう白髪染めの出費に毎月少し嫌な気分になる。
おそらく若白髪の悩みが今後解決することはないだろうが、この文章を読んでくれた方が、同じような境遇の人間がいると共感してくれるととてもうれしい。